スクリーンショット 2021-04-15 6.51.32
【探さないでください】名著です!
シリアスな悩みがある人には
読んでみていただきたい!

作者兼主人公:中川学さんは
北海道内の中学校で教師をしていたが
仕事に追い込まれ失踪。
この時、中川さんは23歳くらい。

失踪から15年・・・
中川さんは漫画家になってる。


内容は漫画家になった中川さんが
15年前の失踪ルートをめぐりながら、
当時の気持ちや悩みを振り返ったり、
失踪して迷惑をかけてしまった
元勤務先の中学校に謝りに行ったりする
ロードムービー風な
エッセイマンガ。

テーマ的には笑えないんですが
味がありつつキャッチーなイラストと
中川さんのマイペースな人柄、
そして失踪中のエピソードが
おもしろくて、
けっこう笑ってしまいした・・笑



失踪中に自分と
深く向き合った中川さん。
1つの決めたことは

「教師は二度とやらない」

今まで
「不安」を人生の選択の基準にしてきた。

人間は大人になると「不安」だけをエネルギーに
頑張り続ける事はできない。と

これは胸にささる一言。

教師を選んだのは公務員には「不安」がないと思ったから、
勉強をしたのも「不安」を減らす為、
中学で運動部に入ったのは文化部だとナメられるから・・・


本音のメッセージが詰まっています。


中川さんの人柄が伝わって来る
失踪時の行動もおもしろい。

失踪中は両親からも逃げていた中川さん、
しかし弟さんの元には自ら顔を出しに行っていた。
しかもめっちゃ軽いノリで!

「おっす!来たよ!」みたいな・・・

中川さんを死ぬ思いで探していた両親は
弟さんから
「昨日、兄ちゃんが遊びきたよ。」
という連絡によって
中川さんの生存を知って
胸を撫で下ろす。

中川さん、マイペース・・・笑。



一人の人間が極限まで自分を
追い詰めてしまった。
その経験と教訓が凝縮された一冊。

苦しんでいる人には
響くメッセージが必ずみつかる名著!


探さないでください
中川 学
平凡社
2016-12-19